ぴったりフィット?


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敵とみなし攻撃し、ようやく支配下に収めた、の図。
(丸いクッションだよ)





「ワクチンを接種しても感染することがある」
これは私にとってものすごく衝撃的だった。

感染はしても発症する子としない子がいるけれど
そもそも、なぜ感染してしまうのか?に興味津々。


犬の予防接種で予防する病気はほとんどがウィルスによるもので
鼻や口からの侵入により感染する。

まずは第一次防衛として鼻や喉の粘膜でウィルスの侵入を阻止するのだけれど
ここではワクチンで得られた免疫は機能していない。

鼻や喉などの粘膜に局所免疫IgAという抗体があるにもかかわらず、だよ…。



ワンコの予防接種のほとんどを占める生ワクチンは文字通り生きていて
細胞内に侵入、潜伏して長期にわたりときどき増殖する。
この増殖のたびに「悪者が来たぞー!武器を作れー」となり
そのウィルスへの免疫力が保たれるという仕組み。

えーーー!毎回そんなことしてるのー?疲れるじゃん!ってのが感想。


そんな仕組みだけれど、その連絡はなぜだか鼻や喉などの粘膜には伝わってこない。
局所と言われる所以なのかなんなのか、
粘膜に存在する局所免疫IgAは、粘膜の一部を通過したときに得られた情報を元に
抗体が作られるのだ。


つまり。鼻や喉を通過せず、注射でいきなり体内に入れるワクチンでは
鼻や喉に抗体を作ることができないというわけ。


ちなみに逆の伝達は可能で、粘膜を通過したときに得た情報は体内に連絡され、
免疫細胞や抗体を作り体内での準備を整えことができる。

通常では鼻や喉からしかウィルスは入ってこないのだから、
生物の防御機能としては何の問題もないんだけどね…。



もちろん免疫がないからといって必ずしも突破されるというわけではなく、
鼻水や唾液などで抵抗したり、悪者なら何でも食べたり殺してしまう細胞の
がんばりで侵入を阻止することも可能。

これは一般的に自然免疫と言われているけど、
授業で習った「鍵と鍵穴」というピッタリフィット(特異的)な免疫ではなく、
敵は誰でも撃ち殺せ(非特異的)的な防御反応であって、
ワクチン摂取とは関係なく日々がんばっているのだ。えらい!


閑話休題。
とまぁ、ワクチンで得られた免疫は入り口になる鼻や喉などの粘膜では作用しない、
というのが「ワクチンを接種しても感染することがある」原因のひとつだったわけ。

インフルエンザのワクチンでもこのことは指摘されていて、
経口ワクチンという飲むワクチンが開発されつつあるらしいけど、
まだまだ実用化されていないということは、とても難しいんでしょうねぇ…。

ワンコ用なんて遠い先のお話かな…。

(注)ホメオパシーにおける経口ワクチンとは、また別物ということで…。







<参照>
書籍:もっともくわしいイヌの病気百科
書籍:休み時間の免疫学
ペットアカデミー受講資料
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by saiki-bb | 2009-10-01 16:36 | 彩紀のお勉強
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